静岡市議会質疑

2020年9月30日(水)静岡市議会 令和2年9月定例会「都市建設委員会」

2020年9月30日(水)静岡市議会 令和2年9月定例会「都市建設委員会」

【質問】

◯島委員 それでは質問させていただきます。
 4)主要施策成果説明書419ページ、下段の地籍調査事業の成果指標についてお伺いさせていただきます。最下段の表の中の指標名の欄に災害発生の可能性が高い区域の地籍調査実施面積とありますが、災害発生の可能性が高い地域とはどのような場所のことか、また、令和元年度の調査実施地区はどこか、教えていただけますか。

◯内野地籍担当課長 ただいまの委員の御質問、災害発生の可能性が高い区域とはどのようなものかと、元年度、どういったところをやったのかという質問に対しまして御説明申し上げます。
 まず、本市では大規模災害時における復旧・復興事業に早期に着手できることを念頭において地籍調査を進めております。市の現行計画の中では、人口集中地区のうち津波浸水、液状化及び火災延焼の危険度が高い区域を災害発生の高い区域として優先的に調査をする地区という設定をしております。
 続きまして、令和元年度の実施地区でございます。
 まず、沿岸部において復旧・復興の機軸となる幹線道路の筆界を明確にするための幹線道路用地先行調査といたしまして、駿河区静岡海岸周辺の国道150号の一部ですとか、主要地方道中島南安倍線の一部など3地区について、また、1筆ごとの筆界を明確にする一筆地調査といたしまして、駿河区広野地区で1地区、同じく下川原地区で2地区、それと同じく一筆地調査ですが、清水区蒲原地区の3地区で調査を行いました。なお、駿河区広野地区につきましては平成25年度から調査を進めてまいりましたが、令和元年度で完了しております。

◯島委員 ありがとうございます。
 一次評価がBとなっており、その評価理由の欄に地権者との調整に不測の日数を要し、翌年度に繰り越したためとされておりますけれども、地籍調査において地権者との調整というのはどのようなことが行われているのか、教えていただけますか。

◯内野地籍担当課長 地籍調査の中では土地所有者と市との現地立ち会いによります筆界確認が必要となります。しかしながら、登記簿上の住所地にその所有者様が居住していない場合もございます。こういった場合にはその所在の追跡調査を行います。また、相続登記がされていない場合もございます。こういった場合にも相続権利者の確認作業が生じまして、これらの事務作業に多くの時間が必要となってまいります。
 相続登記がされていない場合には、調査の仕組みの中では関係相続人全員の筆界確認が必要となっておりますが、代替わりが進んでいく中で、地権者としての認識、意識が薄れてしまっている方ですとか、あるいは県外にお引っ越しされた方もいらっしゃって、現地での立ち会いの協力がなかなかスムーズにいかないという場合がございます。
 また、地籍調査におきまして土地の筆界を確認するには、法務局に備えつけられております公図とか地積測量図を基に行うわけですけれども、これらの図面に示されております土地の形状が現況、現場と一致しないケースがございます。このような場合の地権者の合意を得るための作業といたしまして、公図などの図面の解析とか法務局等の関係機関との協議などが必要になってまいります。現況との不整合についての原因究明や対応方針の決定などに思いのほか時間を要することとなってまいります。こうしたことから、委託業務が年度内に完了しないというケースもございます。

◯島委員 ありがとうございました。
 続きまして、4)主要施策成果説明書387ページの道路新設改良費について伺います。
 令和元年度に供用開始された主要な路線など、どこがあったのか、教えていただけますか。

◯塚田道路計画課長 委員の御質問の令和元年度に供用開始した主要路線のうち主立ったものを2点ほど御紹介させていただきます。まず、1点目ですけれども、これは道路事業でやっているものですけれども、梅ヶ島温泉昭和線の大河内橋の供用開始をさせていただきました。この大河内橋というのは、もともとはすれ違いができないような狭隘な道路だったんですけれども、それを2車線にすることによって、交通の円滑性と観光振興に寄与するというところがございます。もう1つは橋のピアが──橋脚のことですが、河川の中にいっぱいありまして、これが水が来ると、ピアが洗掘されて橋が落ちるという危険性がございましたので、今回はそのピアをなくして、一気に橋を架けるという工事でございますので、安全性も担保できたところでございます。
 2点目は、街路事業でございます。あさはた線の部分供用ですけども、供用開始させていただきました。こちらは市街地としては、いわゆる飛び市街地というところで東とか北の市街地があるんですけども、そこを結ぶ都市計画道路でございます。北とか東の中の道路もあまりよろしくないというところもございますので、そちらの道路整備を行わせていただいたところでございます。これによって、北とか東の市街地の中の円滑性も保たれましたし、市街地への連携でも円滑性が保たれたところでございます。

◯島委員 ありがとうございます。
 ちなみにそれらの事業の整備効果というのはどれぐらいだったのか、教えていただけますか。

◯塚田道路計画課長 済みません。今、整備効果のほうもちょっと発言させてもらったところだったんですけれども、大河内橋については梅ヶ島温泉というところで、これからコロナの時代ではありますけれども、観光振興を図っていきたいというところがございます。その中では孤立しない、安全な道路がいかにそこまでつながっているかというところが重要になってきますので、観光振興にも大きく寄与するのではないか。日常生活はもとより、観光振興にも効果があるのではないかと考えております。
 あさはた線については、飛び市街地と市街地を結ぶと申し上げましたけども、間に県立こども病院がございまして、そこへのアクセスということでは、バイパス、それから、高速道路へのアクセス道路としても、今までちょっと細い道を通っていたんですけれども、そういった移動にも効果があり病院にも行きやすくなるという効果もあると認識しております。

◯島委員 では、次に、4)主要施策成果説明書の391ページ、上段の2行目、橋梁の法定点検の関係ですが、指標名の欄に健全化対策としての補修工事完了率という記載があり、その達成度がB評価となっておりますけれども、その理由を教えていただけますか。

◯加藤道路保全課長 健全化対策としての補修工事の完了率がB評価となった理由ですが、本市が管理する全ての道路橋2,600橋は5年に一度の法定点検を行っております。その点検の結果を反映した静岡市道路構造物維持管理計画、道路橋梁編のアクションプランにおいて、令和4年度までに補修を必要とする道路橋を126橋としまして、補修工事の計画を進めております。この計画の中で、元年度の工事完了目標を32橋と定めまして、目標値としましては25.4%となっております。しかしながら、完了実績が27橋しかなく、実績値としまして21.4%にとどまりまして、目標値に対する実績値の達成度が84%という数値でした。評価基準によって定められた達成度が70%から90%というのはB評価ということになっておりまして、今回B評価になりました。

◯島委員 御説明ありがとうございます。
 ちなみにこの目標値と計画との乖離はどのように修正をして、今後どのような対策を実施していくのか、分かれば教えてください。

◯加藤道路保全課長 目標値の修正と今後の対策についてお答えします。
 今回、目標値と乖離した理由としましては、道路橋の補修工事は河川区域内で施工しますので、河川管理者等との協議に予想以上に時間を要したため着工が遅れまして、年度内の完了ができなかったことに起因しております。この未完了の5橋については、2年度工事完了の目標に追加することで修正を図っていきたいと思います。
 次に、今後の対策ですが、法定点検、補修設計を今後行うものについては前倒しを行っていきまして、それとともに速やかに河川管理者との協議も行い、万が一協議に時間を要しても、手持ちの工事ストックを増やすことで柔軟に発注体制を構築して、目標どおりの事業進捗を図ってまいりたいと考えております。

◯島委員 ありがとうございます。
 最後に、令和4年度までに126橋補修工事を完了させるということでしたが、最近大雨や地震なんかも不安視されておりますので、今後のスケジュールを教えていただけますか。

◯加藤道路保全課長 補修工事の今後のスケジュールですが、令和元年度、昨年は完了実績として27橋ありました。126橋のうち27橋で、今後、令和2年度につきましては38橋、令和3年度については43橋、計画の最終年度であります4年度には18橋を予定しております。ただ、年度ごとに目標の橋梁数が違いますが、これは全体の事業費をなるべく均等にして、国庫補助等を活用していますので、均等にした結果で補修工事の規模とか、そういうものの違いによるものでございます。

【要望・意見、討論】

◯島委員 自民党です。
 本日の決算審査につきまして、昨日、審査を行った内容も含め、認定第1号中所管分について、いずれも賛成をいたします。
 続きまして、意見・要望です。
 まずは、地籍調査事業についてであります。
 地籍調査事業の説明を聞かせていただいて、大変な作業をしていただいているんだなということを理解しました。聞いているだけで時間のかかる仕事だと推察をいたしましたが、災害はいつ起こるか分かりません。迅速な復旧活動につながるように、一日も早く完了するよう御尽力いただきますよう、よろしくお願いいたします。
 また、都市局の住宅耐震補強事業やブロック塀の耐震改修事業、そして、危機管理課の感震ブレーカー設置事業などとも情報を共有して、局間連携で防災につながるような取組にもつなげていただきたいと思います。
 次に、建設土発生対策事業についてであります。
 今後の取組内容の中に課をまたいだ土砂の利用ということが書かれておりました。養浜事業を行っている水産漁港課や都市局など、多くの局と情報共有できることもあると思いますので、よりよい利活用ができるように、局間連携で積極的に進めていただきたいと思います。
 次に、交通安全施設整備事業についてであります。
 近年、子供、そして、高齢者などが被害に遭う車の事故が大変増加をしております。児童や歩行者が安全、そして、安心して通行できるように整備を進めていただきたいと思います。また、今年度、防犯カメラの設置事業等も進められていると聞いておりますので、他局とも連携をしながら交通安全と併せて防犯の面でも安心した道路整備を進めていただきたいと思います。
 次に、河川改修事業についてであります。
 特に浜川対策でありますが、浜川は高潮や大雨による影響を受けやすく、去年は台風19号によって床上や床下浸水被害が発生いたしました。浸水対策推進プランによる対策や定期的な土砂の撤去作業、また、排水ポンプの増設等も検討していただき、安全・安心な地域づくりをしていただくことを要望いたします。
 次に、道路新設改良費についてであります。
 御説明をいただいた梅ヶ島温泉昭和線、あさはた線の整備により効果が出ていると理解をいたしました。一昨年になりますけれども、新設された中島の150号の高架についても、渋滞緩和等に大変大きな効果が出ていると思っております。引き続き周辺の道路等の整備も進めていただき、渋滞緩和やより走りやすい道路環境を今後も作っていただきたいと思います。
 次に、国直轄道路事業に係る要望活動についてであります。
 直轄事業に係る道路整備は交流人口の増加、そして、流通の拡大など、静岡市にとって大変大きな整備効果があると思っております。要望活動にもさらに力を入れていただき、予算の確保、そして増額につなげていただき、一日も早い完成を期待しております。
 次に、道路橋梁整備事業についてであります。
 令和4年度までに126橋の整備が完了するとのことでしたけれども、市民からは地震や災害等で橋が壊れないか不安だという声が大変多く寄せられます。せっかく整備をしていただいたのに市民に伝わっていないのは大変もったいないなと感じておりますので、ぜひ、公共施設等についている耐震補強完了のようなシールのように、点検整備が終了した橋については欄干等に整備完了のシールやパネル等を取り付けていただくなど、市民が見て安心できるような対応を要望させていただきます。
 全体を総括して言えることは、ウィズコロナ、アフターコロナの社会においてもまちづくりは待ったなしだと思います。道路、橋梁整備、そして、防災対策など、ポストコロナの時代にふさわしい静岡市となるよう、今後も職員の皆さんの英知を結集して進めていただきたいと思います。

【質問】

◯島委員 それでは質問させていただきます。
 議案集2)、63ページの議案第166号静岡焼津線(石部海上橋)橋梁耐震補強補修工事の請負契約についてでありますけれども、私の地元なので少し質問をさせていただきたいと思います。
 一般県道静岡焼津線の石部海上橋の耐震補強補修工事の概要と現在の状況について、教えていただければと思います。

◯牧野駿河道路整備課長 御質問の一般県道静岡焼津線の石部海上橋の耐震補強補修工事の概要と現在の状況について御説明いたします。
 まず、橋の概要になりますが、この橋は昭和47年に架設されたものです。橋長が360メートル、橋幅8.7メートルの9径間で形成され、1日当たり3,700台が通過する大崩海岸に架かる橋梁になっております。事業の概要になりますが、経年劣化によるコンクリートの剥離やひび割れなどが確認されたことから、損傷箇所の補修を行うとともに、地震に備え橋脚の補強や落橋防止装置の設置を行うもので、4期の工事に分割して実施いたします。
 現在の状況になりますが、まず1期工事としまして、静岡市側の1径間目につきまして、昨年、令和元年度に発注した2か年債務工事を実施しておりまして、現在の進捗率が9月末で93%になっております。これに続き2期工事として、今回議案で上げさせていただきました工事になっておりまして、こちらは続きの2径間と2つの橋脚の耐震補強をしていく事業となっております。

◯島委員 ありがとうございます。
 ちなみに、この補修工事の今後のスケジュール等を教えていただければと思います。

◯牧野駿河道路整備課長 今後のスケジュールについてですけれども、先ほど御説明したとおり、まず1期目としまして令和元年から2年、そして、2期目の令和2年から3年、それから、3期目としまして令和3年から5か年の3か年債務を予定し、4期目としまして令和4年から6年の3か年債務の4回の工事に分けて実施する予定で、完了は令和6年度末を予定しております。

【要望・意見、討論】

◯島委員 自民党です。
 本日の議案審査につきまして、昨日審査を行った内容を含め、議案第150号中所管分及び議案第164号外4件について、いずれも賛成いたします。
 続きまして、意見・要望です。
 石部海上橋の耐震補強補修工事についてであります。
 海上橋ということで高さもありまして、かなり危険を伴う工事になるかと思います。4期の工事に分けて行うということですけれども、ぜひ安全に気をつけて、一日も早く補修工事が完了するように進めていただきたいと思います。
 続きまして、公共災害復旧事業費についてであります。
 7月の豪雨で発災してから2か月余りがたとうとしておりますけれども、周辺の住民や利用者は大変御不便を感じていると思います。繰越しということで完成が来年度にずれ込むと思いますけれども、そうなりますと1年余り通行ができないような状況になると思いますので、安全にそして、速やかに災害復旧工事を進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。