静岡市議会質疑

2020年9月29日(火)静岡市議会 令和2年9月定例会「都市建設委員会」

2020年9月29日(火)静岡市議会 令和2年9月定例会「都市建設委員会」

【質問】

◯島委員 それでは、質問させていただきます。
主要施策成果説明書4)の404ページ、北街道線魅力空間創出事業についてでありますけれども、北街道線のにぎわい創出に向けた商店街との調整を進め、地域の窓口となる連絡会を設立したと書いてございますが、その連絡会とは、具体的にどのような組織で、昨年度はどのような取組を行ったのか、教えてください。

◯塩澤都市企画担当課長 こちらのパネルを御覧ください。
まず、北街道線魅力空間創出事業について御説明いたします。こちら都市計画道路北街道線のうち、江川町交差点から水落交差点までの区間、約700メートルにおきまして、電線類地中化など道路の再整備を前提に、沿道の商店街や地域、大学などが連携しまして、道路空間を利活用した地域主体のまちづくり活動によります、にぎわいのあるエリアの形成、歩いて楽しいまちの実現を目指す事業でございます。
御質問の地域の窓口となる連絡会についてですが、道路空間を利活用した地域が主体となったまちづくり活動を行うに当たりましては、行政との連携はもとより、地域の中でも情報共有や活動を検討する体制が必要になります。そのため、沿道の自治会長や商店街会長などで構成し、地域の窓口となる北街道まちづくり連絡会を昨年度設立しました。連絡会では、市による道路空間の再整備やにぎわい創出に向けた取組など、意見交換や情報共有を図る場としております。また、商店街のにぎわいの観点から経済局の商業労政課も参画しておりまして、局間連携した取組でもあります。
昨年度の北街道まちづくり連絡会での主な内容についてですが、道路整備やにぎわい創出に向けた、今後の取組などについて、こちらのパネルにあるような図面や模型を示したほか、他都市の事例なども示しながら意見交換を行いました。また、商店街の各店舗や地域住民の皆さんに対しては、取組に関する情報提供をニュースレターとして配布しました。今後も連絡会を通じて、地域と情報共有を図りながら、にぎわい創出に向けた取組を進めていきたいという考えでございます。

◯島委員 ちなみにこの指標となっている公共空間を活用したまちづくり活動の実施に向けて、今年度はどのような取組を行っているのか、教えていただけますか。

◯塩澤都市企画担当課長 今年度の取組についてでございますが、この事業では、ハードとソフトの両面から取り組んでおります。ハードの取組としましては、昨年度に引き続き、北街道線の電線類地中化や、道路の再整備に向けた検討で、商店街に必要な荷さばきスペースであるとか、自転車の走行空間の配置など、道路設計の内容について、交通管理者との協議や、北街道まちづくり連絡会との調整を進めております。
また、ソフトの取組としましては、こちらのパネルにありますように道路空間を利活用したにぎわいの創出に向けまして、現状の歩道幅員、おおむね5メーターのうち、歩行者が通行する空間を確保することを前提に、店舗側の約1メーターにテーブルや椅子、販売ブースを設置するなど、店舗のにじみ出し空間として活用した社会実験を10月1日から11月30日まで実施する予定で現在準備を進めております。
草薙駅の南口の駅前通りにおきましては、8月21日から先行して実施しています。こちらに示すように、歩道部にテーブルや椅子を置いた飲食スペースを設けておりまして、店先でもにぎわっている状況がうかがえます。
なお、この社会実験は、国土交通省による新型コロナウイルス感染対策の3密回避を目的としましたテイクアウトやテラス営業などのための道路占用の許可基準の緩和措置の制度を活用して実施するものです。この社会実験によりまして、魅力ある商店の発信や歩いている方の目を引きつけることを期待するとともに、効果や課題などを検証した上で、北街道まちづくり連絡会で意見交換を行いまして、今後の活動につなげていきたいと考えております。

◯島委員 続きまして、主要施策成果説明書66ページの放置自転車をなくす経費についてでありますけれども、交通政策課の自転車対策の中で、放置自転車の削減割合という成果指標において、令和元年度の目標値1,460台に対して、実績値は雨のため参考値596台、達成度Sとなっておりますけれども、この結果をもって、放置自転車の対策が進んでいると考えているということでよろしいでしょうか。

◯松浦交通政策課長 放置自転車対策の取組状況についてですが、まちなかにおける放置自転車対策の検証としまして、毎年11月下旬に、自転車等利用実態調査を実施し、午後3時時点の調査結果を成果指標としています。
パネルを御覧ください。
こちらは、静岡地区の中心市街地の図面になりますが、茶色く塗ってあるところが、自転車等放置禁止区域、オレンジ色のところが、自転車等放置規制区域になります。今回の実態調査のエリアは、青い線で塗った区域が調査区域となりますが、街区の1辺を1調査箇所としまして、全265か所を同じ時間帯に調査しています。
緑の線で示された97か所、全体の約4割弱の調査箇所になりますが、平成29年度から、3年間連続で調査時の午後3時に放置自転車がゼロとなっております。放置自転車は1台の路上駐輪から派生的に増加することが考えられるため、ゼロ台の箇所が維持されていることは放置自転車対策の効果の表れだと考えています。
また、年間の放置自転車等の撤去台数は、平成30年度が3,525台であったのに対し、令和元年度は2,960台に減少していることから、放置自転車対策は進んでいると分析しています。

◯島委員 ただいま、午後3時時点の放置自転車というお話がございましたけれども、夜の青葉緑地とか、お店の前に大変多くの自転車が放置されているというような声をよく聞きますけれども、この夜等の放置自転車については、どのような対策を考えているか、教えていただけますか。

◯鈴木公園整備課長 青葉緑地の夜の駐輪ということでございますけれども、現状とか規則、その辺の話でよろしいですか。青葉緑地の放置自転車につきましては、現状といたしましては、調査の結果、平均で昼間が約20台、夜間につきましては80台ぐらいの駐輪がありまして、バイクの比率が高く、公園利用者以外の買物のお客さんや飲食店の従業員さんの駐輪が多いと聞いております。
現行のルール、規則でございますが、静岡市都市公園条例では、公園管理者が許可した場合を除き、指定した場所以外への自動車等の駐車駐輪を禁止しております。したがいまして、青葉緑地におきましては、青葉通り駐輪場以外での駐輪は違法となります。違法駐輪、すなわち放置自転車への対策といたしましては、注意喚起の取組として、バリケードを設置し、駐輪が禁止行為であることを周知するとともに、職員によるパトロールにより放置されている自転車やバイクに駐輪禁止の札づけを行っております。ここ3年間は微減傾向にありますけれども、完全な解消には至っておりません。
なお、青葉緑地地下にございます青葉通り駐輪場には、原付440台、自転車444台の計884台分の駐輪スペースがございます。今後は、こちらへの駐輪や七間町通り駐輪場への駐輪を促す対策を進めるとともに、放置自転車の台数調査の継続、駐輪時間帯利用者層、駐輪目的、エリア全体の収容能力など、詳細な調査を加えまして、関係課等との調整を図りながら、青葉緑地の放置自転車対策に努めてまいりたいと考えております。

◯島委員 ありがとうございます。
主要施策成果説明書以外のものについて、質問させていただきます。
総点検表その3)の293ページ。自転車利用計画推進事業についてでありますけれども、サイクルフェスin東静岡とはどのような事業なのか、教えていただけますか。

◯松浦交通政策課長 サイクルフェスin東静岡は、各世代の人々に対し、安全で快適な自転車利用を促進し自転車の利用機会の増加を促すため、参加体験型イベントとして開催しました。自転車のルールの周知を図るとともに自転車に乗る楽しさなどを体験できる機会を創出するもので、令和元年度は池田東静岡公園を会場に、11月17日に開催いたしました。

◯島委員 ありがとうございます。
ちなみに、令和元年度の開催内容と参加者からどのような声があったのか、教えていただけますか。

◯松浦交通政策課長 サイクルフェスの開催内容ですが、自転車サポーターの認定を受けた企業、団体参加の下、キックバイクやタンデム自転車の試乗体験、自転車キッズ検定、初めての自転車乗り方教室などを開催いたしました。
さらに、オクシズとしずまえのPRを目的にマルシェを開催し、全体で約2,500名の参加がありました。参加者からは、まだ自転車に乗れないので、乗り方教室に参加できてよかった。キックバイク教室に子供が参加し、それをきっかけに乗れるようになった。毎年開催してほしいといった意見が聞かれました。

◯島委員 それでは、併せて、自転車利用計画推進事業の自転車サポーター制度についてでありますけれども、これはどのような事業になっているのでしょうか。

◯松浦交通政策課長 静岡市自転車サポーター制度は、市内の企業、団体などを静岡市公認自転車サポーターとして認定し、自転車の利用促進、自転車のルールやマナーの啓発などを行い、官民が連携して自転車の利用環境の向上を図ることを目的としています。昨年度は、自転車利用環境の整備に関するハード部門、自転車利用の向上に関するソフト部門、自転車利用の促進を図るマインド部門に計25団体を指定し、令和元年度末時点で76団体の自転車サポーターが誕生しています。

◯島委員 ただいま御説明いただいた自転車サポーター制度ですが、令和元年度にはどのような取組を実施されたのか、教えてもらえますか。

◯松浦交通政策課長 昨年度の認定サポーターの主な取組としましては、11月30日にネクスコ中日本と地元自転車店が連携し、自転車の駅に認定されましたネオパーサ静岡にて100名を超える参加者を得て、ニューモデルロードバイク試乗会とオクシズサイクリングを開催しました。また、静岡ガス自転車部によるこども自転車教室や静岡サイクルイベント実行委員会による太平洋岸自転車道の清掃活動なども行われており、民間主体の利用促進も図られているところでございます。

◯島委員 ありがとうございました。
続きまして、主要施策成果説明書410ページの追手町音羽町線等にぎわい空間創出事業についてであります。令和元年度の工事完了を目指していたというお話でしたけれども、実績値77.2%と事業が遅れた理由について教えていただけますか。

◯鷺坂市街地整備課長 パネルを使って説明させていただきます。
まずは追手町音羽町線等にぎわい空間創出事業の全体概要を御説明させていただきます。
当該事業は、中心市街地の商業エリアと歴史文化拠点を歩いて楽しい魅力的な道筋となるよう、セノバ前外堀沿いの市道追手町音羽町線において水辺デッキ整備工事や道路整備工事などを実施し、また、城代橋から歴史文化施設前までの市道城内1号線の道路整備工事を実施するものです。
令和元年度の実績値が77.2%と事業が遅れた理由についてですが、まず、当該工事箇所が、駿府城跡の埋蔵文化財包蔵地であるため、設計に必要な調査や工事の工法に関し制約がかかりました。このため、水辺デッキ工事では、お堀に堆積した汚泥を掘削する際の制限や、設置する基礎形状の再検討など、文化財保護の観点から関係機関と協議しながら、慎重に工事を進めてまいりました。その結果、水辺デッキ工事の完成が令和2年3月までずれ込み、その後の工事となる道路整備工事などの着手が遅れ、令和元年度の進捗が77.2%となりました。

◯島委員 御説明ありがとうございます。
ちなみに現在の状況と、今後の見通しについて分かれば教えてください。

◯鷺坂市街地整備課長 まずは現在の状況について御説明します。
水辺デッキ前の追手町音羽町線の状況ですけど、昨年12月に駐輪場の上屋2か所の改修工事と1か所の撤去工事、それから、令和2年3月には2か所の水辺デッキが完成しました。さらに、お堀の水辺や石垣を意識し、落ち着いた色合いのモノトーンによる明暗で石畳調を表現した舗装工事などを実施して、今月の9月に無事完成しました。
今後の見通しとして、工事内容の御説明をさせていただきます。城代橋から歴史文化施設建設予定地までの城内1号線の工事を実施します。この工事の特徴は3点ございまして、1点目は、追手町音羽町線と連続した石畳調の舗装としまして、さらに、歴史文化施設の外構との調和を図ります。2点目は、車線数を現況の2車線から1車線としまして、車両交通を対面通行から、北進方向の一方通行にします。これは、歴史文化エリアの車両の交通量を減らすことで、歩行者優先の道路空間を生み出すことが狙いであります。3点目は、車道の車線数を減らしたことから、歴史文化施設側の歩道を現況の2.5メートルから4.5メートルに拡幅します。これによりまして、歴史文化施設の敷地空間を合わせたゆとりある歩行空間を生み出し、巽櫓への視線を誘導しながら、駿府城公園まで歴史を感じながら、歩いて楽しい歩道になることを目指しております。
それと、進捗状況については、9月から工事に着手しまして現在10%の進捗でございます。令和3年3月、今年度末には完成する見込みでございます。現在は、城内中学校前の道路を通行止めにして工事を進めております。沿線の関係者や通行者には大変御迷惑をおかけしておりますが、安全かつ事故のないよう工事を進めてまいります。

◯島委員 ありがとうございました。
続きまして、417ページ、公園整備費についてであります。
公園整備課の公共事業費の中に、公園トイレのバリアフリー化整備とありますが、この事業概要はどのようなものか、教えていただけますか。

◯鈴木公園整備課長 公園トイレのバリアフリー化事業ですけれども、平成18年12月の高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法の施行に伴い、既存公園のトイレなどのバリアフリー化整備を行っております。整備内容ですが、障害者や介助者、高齢者などが円滑に利用できるトイレの設置と、公園の入り口からトイレまで車椅子でも円滑に移動できるよう段差のない平たんな園路の整備を行っております。

◯島委員 ありがとうございます。
ただいま、法令に従って、高齢者、障害者等が円滑に使えるようなトイレにということでお話がありましたけれども、現在の進捗状況と今後の整備予定について教えていただけますか。

◯鈴木公園整備課長 進捗状況でございますが、国の基本方針で示されている都市公園のトイレのバリアフリー化の目標値は、令和2年度末までに45%以上となっております。本市における令和元年度末現在のバリアフリー化率は、50.5%と国の目標値を上回っております。本年度におきましても、用宗公園や駿河台公園のトイレのバリアフリー化を進めております。今後も利用者の多い公園から順次トイレ等のバリアフリー化を進め、市民の皆さんが利用しやすい環境を整えてまいりたいと考えております。

◯島委員 ありがとうございます。
続いて、公園用地取得及び施設整備等についてでありますけれども、公園整備費の主要事業に、あさはた緑地整備事業がありますけれども、この事業概要について教えていただけますか。

◯鈴木公園整備課長 パネルを御覧いただきながら、お聞きください。
あさはた緑地の整備事業は、県による巴川総合治水対策事業における多目的遊水地の1つである麻機遊水地の第1工区、これが第1工区になりますけれども、県立こども病院の西側に位置しております。ここに総事業費27億円余りで公園緑地を整備する事業です。
あさはた緑地の全体面積は17.2ヘクタールで、うち平常時は冠水しない陸域につきましては7.8ヘクタール、常時冠水している水域につきましては9.4ヘクタールでございます。陸域には遊具を配した広場やオープンスペースである多目的広場、あるいは農業体験ゾーン、麻機遊水地のビジターセンターとしての機能を有して、なおかつ希少で貴重な自然を紹介展示するセンターハウスなどを整備しているところでございます。
また、水域には、今後、観賞用のハス畑や自然観察路など、自然と触れ合う体験型施設を整備し、市街地に近接し交通アクセスもよい身近な麻機地区に、地域資源を生かした緑地空間として市内外の皆さんに提供してまいります。

◯島委員 ありがとうございます。
ちなみに、成果指標では実績値が63.7%で、目標値の74.8%を下回って達成度Bとなっておりますけれども、全体の事業進捗に遅れはないのか、教えていただけますか。

◯鈴木公園整備課長 令和元年度は麻機遊水地のビジターセンターとしての機能を有するセンターハウス等の建設工事を実施いたしました。先ほど次長の説明にもありましたが、基礎ぐいの高止まりへの対策検討に不測の日時を要して、年度内に完成することができず、繰り越しましたことから、進捗率は目標値に至りませんでした。しかしながら、本年5月末には関連する工事が全て完了しており、本年度に実施する工事などへの影響もなく、あさはた緑地全体の完成予定である令和5年3月に向けまして、予定どおり順調に進捗してございます。

【要望・意見、討論】

◯島委員 自民党です。
本日の決算審査につきまして、認定第1号を除いた認定第3号ほか1件について、いずれも賛成いたします。
続いて、意見・要望です。
北街道線魅力空間創出事業についてであります。
北街道周辺は、セノバをはじめ、多くの人気のある店舗が立ち並ぶエリアであります。駿府城公園や市民文化会館、中央体育館の入り口であり、交通量、人通りの多い大変重要な路線であります。静岡市民だけでなく、我が市を訪れた方が目にする機会の大変多い場所です。説明でもあったように、歩いて楽しいまちにしていただき、また来たいと思えるような、静岡市の顔となるような事業にしていただきたいと思います。
次に、放置自転車をなくす経費についてであります。昼夜を問わず放置自転車は、車や歩行者の通行の妨げとなるばかりでなく、交通事故にもつながるおそれがございます。我々の耳にも、市民から違法に置かれた自転車が邪魔なので、何とかしてほしいという声が届いております。特に、夜間に青葉通りなどに自転車やバイクが違法に放置してあるのは大変みっともない。強制的に有料駐輪場に移動して、駐車料金を支払ってもらうなど、ルールを守らない場合には毅然とした対応をしていただき、中心市街地の風紀の改善につなげていただきたいと思います。また、キャッシュレス決済や年間パスの利用などを推進し、市営駐輪場を積極的に使っていただくよう、他市の取組なども参考に新たな仕組みを検討していただければと思います。
次に、自主運行バスについてであります。
自主運行バスは、中山間地や交通弱者にとって大変重要な生活の足となっています。コロナ禍において、公共交通の利用者が減少しておりますけれども、人の生活の根幹をなす移動支援は、市民が安心・安全、快適に暮らし続けていくために、極めて重要な取組であります。引き続き公共交通の持続性や利便性向上に向けて、力を入れていただきたいと思います。
また、そもそも民間事業者が採算が合わずに撤退を余儀なくされた地域でありますので、最近はやりのウーバーイーツや宅食など、人だけでなく物の輸送や商品の販売、他業種との連携など、あらゆる手法を検討し持続可能な自主運行バスの継続運用を模索していただきたいと思います。
次に、鉄道駅バリアフリー化設備整備費補助事業についてであります。
実は、先日私、足をけがした際に、スロープやエレベーターなどが整備されたバリアフリー施設のありがたみをしみじみと感じました。障害者や歩行の困難な方に限らず、高齢化率が上昇している我が市にとって、フレイル予防のためにも社会参加が重要だと言われております。老若男女問わず誰もが使いやすい鉄道駅バリアフリー化を進めることで、子供からお年寄りまでが住みやすい静岡市になると思いますので、力を入れて進めていただきたいと思います。
次に、自転車利用計画推進事業についてであります。
イベントへの参加者、団体が多いというのは大変すばらしいと思います。サイクルフェスなどのイベントを通じて、参加者からの声も同時に集めていただき、どうしたら、世界水準の自転車都市になるのか、静岡市の道路をどうしていくのがベストなのか、検討を進めていただきたいと思います。
私もロードバイクの愛用者でありますが、サイクリストから、矢羽根があることで逆に走行が危険になってしまっている場所があるといった御意見をいただくことがあります。先日の静岡気分10月号にも掲載されておりましたけれども、自転車のスマホスタンプラリーなどは、市内を楽しくサイクリングしていただくのに大変よい企画だと思っております。どこが走りやすかったか、どこが走りにくかったかなど、参加者の御意見や感想をスマホなどで募集し、少しずつ改善を図っていただきたいと思います。
また、日本平パークウェイなど、普段は自転車で走ることができない道を特別に開放して走行できるイベントなど、サイクリストの視点に立った企画も検討していただくことで、世界水準の自転車都市に近づくのではないかと思っております。
次に、MaaSについてであります。
出発地から目的地への移動を最適化し、サービスとして提供するというMaaSでありますけれども、静岡型として、人口減少や中山間地の交通政策、またコロナ禍という新たな課題も発生しております。しっかり検討と検証を重ねて、新たな交通手段となるように期待をしております。
相乗りタクシーの社会実験は私も参加させていただきましたが、大変よいサービスだと思いました。運転手さんは作業が増えて大変そうだなと感じましたけれども、端末が改善され、相乗りが当たり前の状況になって、さらに安くタクシーが利用できるようになれば、利用者にとっては大変メリットがある事業だと思います。MaaS導入に向けては、新たな試みであり課題も多いかと思いますけれども、積極的に推進をして、スピード感を持って進めていただきたいと思います。
次に、追手町音羽町線等にぎわい空間創出事業についてであります。
北街道線魅力空間創出でも要望させていただきましたけれども、追手町音羽町線もセノバ前の一等地であり、歴史文化施設へつながる静岡市の顔となる大変重要な場所であります。民間事業者の誘致も含め、多くの人が集まるにぎわい空間づくりとなるよう進めていただきたいと思います。
次に、静岡駅南口駅前広場再整備事業についてであります。
様々な手法や制度などからも検討を重ねていることが分かりました。民間を巻き込んだ事業のため、多方面にわたる御苦労があるとは思いますが、未来の南口広場がにぎわいにあふれ、政令市にふさわしく変わっていくことを期待しております。本会議でも、宮城委員が質問をさせていただきましたが、現在、葵区や清水区ばかりの大型事業がめじろ押しです。ぜひ駿河区の大型目玉事業として、どきどきわくわくするような政令市静岡市の南口となるよう、力強く進めていただきたいと強く要望をいたします。
次に、公園整備事業についてであります。
家族連れや女性に対して、どんな公園に行きたいかと話を聞いたところ、きれいなトイレがある公園だという声が大変多いです。汚いトイレを使うくらいなら我慢すると言われております。現在、トイレが和式から洋式に改修が進められておりますけれども、建物は古いままで、便器はきれいだけど、建物の中に入りたくないという声も聞かれます。建て替えまでする必要はございませんが、リフォームやリノベーションをして、使いたいと思っていただけるようなトイレにしていただきたいと思います。それだけでも公園の利用率は大きく増加すると考えております。また、草ぼうぼうになっている公園が大変多いです。利用者が少なく、草が生えやすいという状況もあるかとは思いますけれども、草が伸びっぱなしでは余計に利用したくありません。塩化ナトリウムや竹チップなどを敷いて、防草や除草をするとか土壌改良を行うなどして、利用しやすく人が集まる公園となるように進めていただければと思います。
次に、あさはた緑地整備事業についてであります。
大変素敵なビジターセンターが完成したということで、地元の方や利用者も喜んでいただけるのではないかと思っております。市内で自然に親しみながら、楽しんで家族で気軽に行ける場所というのはあまり多くないと思いますけれども、自然体験学習や課外活動など多くの方に利用していただけるような仕組みを今後つくっていただければと思います。
次に、木造住宅耐震補強事業であります。
家と壁というハード面をしっかり強固なものにしてくことが、普段の暮らしや災害時に市民の命を守ることにつながると思います。ブロック塀については、目標件数を達成しているということで大変素晴らしいと思いますけれども、直近3か年の実績と合わせると713件となります。そもそも対象となる箇所が何件くらいあって、何%くらいの進捗率なのか、何年かけて全ての改修を終わらせるのかなど、目標値を明確にして、少しでも早く対象物100%の補強改修事業を完了するように、要望をさせていただきます。
また、建設局の地籍調査業務では、災害発生の可能性の高い区域があるとのことで説明を受けております。また、昨年の総務委員会でも、危機管理総室が実施している感震ブレーカー設置費助成事業では、震災後の火災発生や延焼の可能性が大きい地域にターゲットをしぼって、広報、設置をしていくと言われておりました。他局でも同じような防災に関わる事業を進めておりますので、ぜひ局間で連携して市民の安心・安全を守っていただきたいと思います。
最後に、特定空家等対策事業についてであります。
私のところにも何件か連絡が来ております。生活環境への悪影響や、今後、危険を伴う可能性がある空き家については、速やかに手続と除去をしていただきたいと思います。また、高濃度PCBやアスベストといった有害な物質が残っている危険な建物もございます。特にPCBは令和3年3月31日と処分期限が迫っておりますので、環境局などとも情報共有をして、局間連携で早急に進めていただきたいと強く要望いたします。

【質問】

◯島委員 それでは、質問させていただきます。
資料-2の17ページ、上から4段目、地域公共交通事業継続運行支援事業についてでありますが、そもそも事業の目的はどのようなものか、教えていただけますか。

◯松浦交通政策課長 事業の目的についてですが、本事業は新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態措置期間において、市民の移動を支えるために事業を継続実施した交通事業者に対し支援を行うことで、将来における公共交通の維持確保を図ることを目的としております。

◯島委員 ありがとうございます。
この補助率が4分の1と書かれておりますが、どういう理由なんでしょうか。

◯松浦交通政策課長 補助率を4分の1に定めた理由ですが、支援対象であります緊急事態措置期間のバス、電車の利用状況は、昨年の同期間と比較して約70%から75%の減少となっています。このような状況下においても運行を継続したバス、鉄道事業者は民間事業による収益事業という側面もあり、対象期間中においても一部運行収入があったため、動力費全額を補助することは適当でないことから、事業者も一部経費を負担することとし、県の2分の1補助に加え、市からの補助を4分の1とさせていただきました。

◯島委員 ありがとうございます。
バス路線維持費補助金、鉄道軌道安全輸送設備等整備事業費補助金等への影響というのはございますでしょうか。

◯松浦交通政策課長 既存の補助金制度への影響についてですが、バス事業者については、静岡市バス路線維持費補助金交付金要綱に基づき、単独継続困難路線に対し補助金を交付しております。今回の助成金は、令和3年度分のバス路線維持費補助金の算定の中で収入として取り扱われることになります。また、鉄道事業者には、静岡市鉄道軌道安全輸送設備等整備事業費補助金交付要綱に基づき、補助金を交付しておりますが、この補助金の交付対象に動力費は含まれないため、影響はございません。

◯島委員 ありがとうございます。
続いて、資料-2の18ページ、市営住宅維持管理事業についてであります。
今回解体する予定だった建物は、そのままにしておいて大丈夫なのか、教えていただけますか。

◯三本松住宅政策課長 建物は大丈夫なのかという御質問でございます。
今回、解体予定だった建物に関しましては、敷地周囲にくいとロープで進入防止策を施すなど安全対策はしています。今回の補正案件に関しましては、解体は今年度でなくてもよいという判断はいたしましたけれども、当然、木造住宅は老朽化が進んでおりますので、委員のおっしゃるとおりだと思います。来年度以降早期に解体をするつもりでおります。

◯島委員 ありがとうございます。
解体は早期に実施してもらいたいところでありますが、今後、入居者のいる木造住宅はどうしていくのか、分かれば教えてください。

◯三本松住宅政策課長 現在、入居者がおいでになる木造住宅は全部で11棟ございます。私どもはそれぞれの入居者のお宅に伺いまして、他の市営住宅などへの移転、転居のお願いを続けているところでございます。御理解をいただき、移転が完了したところから順次解体をしてまいりたいと考えているところです。

◯島委員 続きまして、議案集2)37ページ、静岡市あさはた緑地交流広場条例の制定についてでありますが、都市公園条例がある中で、あさはた緑地交流広場条例を別に制定するのはなぜか、教えていただけますか。

◯杉山緑地政策課長 条例の説明に入る前に、あさはた緑地交流広場についてパネルを使い簡単に説明させていただきます。
あさはた緑地交流広場ですが、午前中に公園整備課から回答いたしましたあさはた緑地整備事業の一部区域でございまして、県立こども病院などと近接する麻機遊水地第1工区に位置します。こちらのオレンジ色の線で囲いました麻機遊水地第1工区のうち、この緑の線で囲いました区域が都市緑地、あさはた緑地として都市計画決定されておりまして、現在、整備を進めているところです。このあさはた緑地のうち、治水機能を主とする区域を除いた赤い色の線の区域が公園機能を集約したあさはた緑地交流広場でございます。
このあさはた緑地交流広場は、施設の管理面におきまして一般的な都市公園とは異なる点があり、都市公園条例に網羅されていない条文が必要となることから、個別に施設条例を制定する必要が生じているところでございます。
あさはた緑地交流広場が一般的な都市公園とは異なる点は主に2点ございます。まず1つ目は、希少植物などの保全及び環境に配慮した適切な運営が必要であることから、専門的な知識や技術を有する者を管理者とした指定管理者制度を導入するといったところでございます。2点目としましては、遊水地上に整備された都市緑地であり、安全管理の面から施設に利用時間などの制限を設ける必要があることでございます。

◯島委員 ありがとうございます。
ただいま、あさはた緑地交流広場に指定管理というような話がありましたけれども、この指定管理の開始時期はいつか、また施設の開園時間を教えていただけますか。

◯杉山緑地政策課長 あさはた緑地交流広場で指定管理者制度を導入する時期は、複合遊具や展望台など主要施設の工事が完了した後の令和3年4月1日からを予定しております。
次に、施設の開園時間ですが、安全管理並びに希少種など、麻機遊水地内に生息する動植物保護の観点から、原則開園時間を午前7時から午後9時までに制限する予定でおります。また、センターハウスや体験棟並びに炊事棟の使用時間は、午前9時から午後5時までとし、12月29日から1月3日までの6日間を休園日として定めたいと考えております。

【要望・意見、討論】

◯島委員 自民党です。
議案第150号を除いた議案第157号について賛成いたします。
続いて、意見・要望です。
地域公共交通事業継続運行支援事業についてであります。
決算ともかぶるところが多いのですが、先ほどの決算審査でも要望させていただきましたが、人の生活の根幹をなす移動支援というのは、市民が安心・安全、快適に暮らし続けるために、極めて重要な取組であります。引き続き公共交通の持続性や利便性向上に向けて、御尽力されたいとお願いいたします。
次に、鉄道駅バリアフリー化の促進に係る助成についてであります。
コロナ禍ということで、すんなりとは進まない状況ではありますが、市民が利用しやすい公共交通施設となるように、民間にも御協力いただきながら進めていただきたいとお願いをいたします。
次に、市営住宅維持管理経費についてであります。
先ほど、解体を延期した住宅に関しても安全対策を施してあるので大丈夫だという説明がございましたが、災害等不測の事態も考えられますので、早期に解体を進めていただければと思います。
最後に、静岡市あさはた緑地交流広場条例の制定についてであります。
希少植物保護の観点からという御説明がありましたので、何でも自由にというわけにはいかないとは思いますけれども、ぜひ多くの方に利用していただけるような、そういった仕組みをつくっていただけるように、よろしくお願いいたします。